マンガを読んでいてキャラクターのセリフである吹き出し内の文章を黙読する際に、意識せずに声優さんの声で読んでいることはありませんか? たぶんアニメ化された作品なら多くの人がなんてことなくしている普遍的な現象だと思います。逆に言えばアニメ化されていない作品は声を当てている人がいないので、脳内で再生される声はその人の幻聴、空耳、錯聴の一種といえるでしょう。一言でいえばヤバイ現象です。作品がとんでもなく面白い場合、他人に薦める時にごく当たり前のように「あのキャラの声はイメージぴったりで凄いね!」と語りかけてしまえば一生ものの黒歴史になるでしょう。拷問にかけられた際に「人からゴミを見る目で見られた経験を言え!」と責められたら、リスト上位に確実に入ります。もし実生活で(程度の差こそあれ)幻聴、幻覚、思い込みで訳のわからないことを言っている人に出会ったら(程度の差こそあれ)優しく接してあげてください。だいたい、将来の自分でもありますから……。

 

 ——で、最近読んだ超面白いマンガで、超大好きなキャラがいて、頼んでもいないのに幻聴が聞こえてきてこりゃマズイなと思って駄文を書きつつグーグルで作品名を検索してみたらウィキペディアに『新規にTVアニメ化された最後の作品である』と書いてあり、え~と思ったのです。アニメ化された作品は見ていない(たぶん)ので、だからどうしたという話なのですが、幻聴の主が(程度の差こそあれ)実在したというヤバイ話になってしまった。わたしはアマゾンプライムビデオもdアニメストアにも加入しているので、適当に作品をつまみ食いしてそのうち声の主に出会えればいいなと思っていたら直球で正解まで行けてしまえたわけです(←イメージと違う声の可能性はもちろんある)。アニメ化されていない前提で考えていたので、他作品のキャラで声を当てている状態で聞いて辿り着ければいいなあと思っていました。声のイメージ(好奇心の塊で実行力があり人の迷惑は基本考えない、等々)から想像する似たキャラを思い出しては作品を見る、の繰り返しで。

 あまりに多くの作品が安価に気軽に大量に視聴できるので、一度TVシリーズ作品にハマるとすごい時間泥棒になりますね。Wi-FiiPadとの文明の利器は危険なほど便利です。何度か目星をつけて声優さんをチェックしましたが、今のところ辿り着けてはいません。

 追記。妄想の声の主を補正すると、実行力はあっても心身が健康でバイタリティーに溢れているかというと、胃を病んでいるのを隠して空元気で人生を回しているイメージ。傾向でいえば呪術廻戦の伊地知さんが東堂の振りをして全力で人生を楽しんでいる感じです。しゃがれ声で高いトーン。ピンとこないものだ。