(前回の続きから)
ジャイアンを揶揄するような発言をしたスネ夫だが、口元は笑っていなかった。
「ドラえもんがバギーを点検していた時、僕らでバギーのことを相談したんだ。しずちゃんはバギーを庇ったけど、ジャイアンはどう思っているか聞いたんだよ。そしたら……」
「おれはかっこ悪いことをした」
「……は?」
「いくら頭に来たとはいえ、二人がかりでバギーを殴りつけるなんて男らしくなかった。しずちゃんの言うことももっともだと思う。おれはもうバギーを悪く言わないぜ」
「……ってね。あいつ思い込むと自分の意見を絶対に変えないからね。僕だけバギーを悪く言うなんてかっこ悪過ぎだろう? だれにも僕の鬱屈した気持ちを相談できなかったんだ。ドラえもんから話を聞きに来てくれて、本当に助かったよ」
眉間にしわを寄せ、スネ夫はジャイアンとのやり取りを説明した。
「で、本題だけど、言える範囲でいいからロボットの道徳(?)みたいのがあるのか教えてくれない? 興味本位で聞くみたいでドラえもんに悪いかもしれないけど」