(前回の続きから)

 

 ジャイアンを揶揄するような発言をしたスネ夫だが、口元は笑っていなかった。

ドラえもんがバギーを点検していた時、僕らでバギーのことを相談したんだ。しずちゃんはバギーを庇ったけど、ジャイアンはどう思っているか聞いたんだよ。そしたら……」

 

「おれはかっこ悪いことをした」

「……は?」

 ジャイアンは腕組みをし、両目を閉じてスネ夫に答えた。

「いくら頭に来たとはいえ、二人がかりでバギーを殴りつけるなんて男らしくなかった。しずちゃんの言うことももっともだと思う。おれはもうバギーを悪く言わないぜ」

 

「……ってね。あいつ思い込むと自分の意見を絶対に変えないからね。僕だけバギーを悪く言うなんてかっこ悪過ぎだろう? だれにも僕の鬱屈した気持ちを相談できなかったんだ。ドラえもんから話を聞きに来てくれて、本当に助かったよ」

 眉間にしわを寄せ、スネ夫ジャイアンとのやり取りを説明した。

「で、本題だけど、言える範囲でいいからロボットの道徳(?)みたいのがあるのか教えてくれない? 興味本位で聞くみたいでドラえもんに悪いかもしれないけど」